関西国際センター専門員 田中 哲哉
日本語でケアナビ Webサイト(http://nihongodecarenavi.jp/)
【日本語でケアナビ 携帯用】 >>インドネシア語版 >>英語版
関西国際センターでは、看護や介護の分野での日本語教育支援ウェブサイト「日本語でケアナビ」を2007年に公開しました。「日本語でケアナビ」は、和英・英和の辞書機能を中心にしたインターネット・ツールで、看護・介護の場面で使われる基本的なことばや表現に加えて、同僚や利用者とのコミュニケーションや、気持ちを伝える表現も含め、広く一般の職場や生活場面でも役に立つ内容となっています。公開以来の利用状況は、約2年で120万アクセスを超えています。
この度、2008年8月から2009年1月にかけて関西国際センターで実施したインドネシア人介護福祉士候補者日本語研修の経験を元に、「日本語でケアナビ」の日本語/インドネシア語版を開発し公開することになりました。同時に、日本語/英語版の方も、音声が聞けるなどの新機能が加わり、バージョンアップしました。デザインも、よりシンプルで使いやすいものに変わりました。
1.インドネシア語に対応しました。
日本語/インドネシア語版では、インドネシア語モードを選ぶと、サイトの表示や説明の情報がインドネシア語になります。もちろん、日本語からインドネシア語へ、インドネシア語から日本語へ、対応している用語や表現を調べることができます。
2.日本語の音声が聞けます。
日本語/英語版、日本語/インドネシア語版ともに、「日本語でケアナビ」に収録されている、約8千の項目語と約2千の例文のすべてについて、日本語音声が聞けるようになりました。スピーカーの形のボタンをクリックするだけで、何度でも聞くことができます。
3.例文の検索ができます。
今までは検索できるのはことばや表現だけでしたが、約2千ある例文も検索できるようになりました。場面と聞き手を指定すると、それにあてはまる例文のリストが登場します。
4.「タグナビ」によることばのリスト作りがより簡単になりました。
場面や属性からことばを調べることができる「タグナビ」。新しい「日本語でケアナビ」では、特定の場面や性質を持つことばのリストがより簡単に作れるように工夫されています。たくさん並んだタグのリストから、場面や属性を選ぶだけで、勉強したいことばや表現のリストを作ることができます。
5.楽しく学べるクイズができました。
「タグナビ」を使って、ことばのリストを作ると、リストにあることばのクイズをすることができます。マスコットキャラクターの「ケアくん」の指示に従ってクリックすると、表示される日本語に対応する英語、あるいはインドネシア語を考えるクイズができます。もちろん、そのことばの日本語の音声を聞くこともできます。
6.訓読みでも漢字がさがせます。
介護や看護の職場でよく見る漢字を200集めた「漢字200」。今までは音読みでしか漢字を調べることができませんでしたが、訓読みでもさがせるようになりました。
7.インドネシアの文化も紹介しています。
日本やフィリピンの文化を紹介する「コラム ほっとケア」に、インドネシアに関する情報が加わりました。
日本で働き始めた、そして、これから働こうとするインドネシアやフィリピンからの看護師・介護福祉士候補者。そして、かれらをいろいろな形でサポートする人たち。新しい形での国際交流の現場で、新しくなった「日本語でケアナビ」が役立てることを願っています。